しさくろく

試作録、思索録、詩作録、…etc

感染性胃腸炎で急遽入院してすぐ退院した話 (副腎不全)

久々の闘病記。

下垂体前葉機能低下症(ACTH単独欠損症、指定難病78-2)、いわゆる副腎不全を患って7年くらい。

毎日飲んでいるステロイド薬(副腎皮質ホルモン剤)で体調を維持していて、服薬さえできれば元気なのだけれど、主治医の先生から「感染症には気をつけてくださいねー」とか、「胃腸炎には特に気をつけて」と言われていて、今回ついにきたか、という感じ。

腸炎になると薬も飲めなくなるし、感染症のときは増薬しないと身体がピンチなので、急性副腎不全のリスクが高く特に怖い、とは聞いていた。

以下、何かの役に立てばと思って記録を残すけれど、生々しい部分もあるので注意。


今回は朝起きたら急に嘔吐して、ヤバイなーと思いつつ調子もよくならないし次第に調子も悪化していたので、ためらわずに救急車を呼ぶことにした。自分は気分が悪くて電話ができなかったので、家族に頼んだ。

あとはもう成り行きに身を任せるしかなかったのだけれど、幸いに普段通院している病院が急患を受け入れてくれて、家族も付き添って救急外来に入って、血圧も普段よりだいぶ低かったのでステロイドを点滴で補充してもらい、なんとか事なきを得た。

地味に辛かったのは、激しく嘔吐したせいなのか背中の痛みが辛く、痛み止めを点滴することになったのだけれど途中で血圧が低下したため、中止になったこと。

CTなどの検査のために移動もあったため、結果的に大きな心配はなかったのだけれど、痛みを堪えながら検査を受けるのは結構しんどかった。ステロイドが効いてくるまでは身体のだるさも相当に強かったので、もうひたすらに耐えていた感じ。

そのあとはステロイドの点滴がよく効いたので血圧も回復してきて、一旦入院して経過をみることになったのだけれど、午後には37.8度くらい熱も出たので、この状態でもし家で病院に行かずに家族が看病していたらと思うとゾッとする。

その翌日には飲んだ解熱剤も効いてすぐ平熱に戻り、そこからは逆に驚くほど調子がよかった。

ステロイドを増やすと妙に気分が高揚するし、細かな身体の痛みなどはわからなくなるため、本当はそれを頭に入れて穏やかに過ごすべきなのだけれど、頭ではわかっていても感覚や気分丸ごと変化するものだから、毎回実際のコントロールは難しい。

そうして毎回、回復期はとても良くなってはやや調子を崩して、の波を経て回復することが多いのだけれど、今回もやっぱりそうだった。

波が大きかったのは入院3日目の夜で、元気だからと起き上がって机に座って一日普通に過ごしていたら夜一気にだるさがきた。その日の翌朝は普通だったので幸いだったけれど、4日目は退院日でドタバタ自宅に戻り、夜がまただるくてその翌朝もだるかったのでさすがにこの時は服薬も増量した。

 

今回の件でいろんな学びがあったのだけれど、結果的には緊急入院になったのもあって病院にも家族にも散々に迷惑をかける結果にはなったものの、大事に至らなくて本当によかったと思う。

いつも迷惑をかけてしまうことが嫌で、病院への電話や救急車を呼ぶことをためらってしまうのだけれど、こういうときはためらってはいけないというのを改めて学んだ。

感染性胃腸炎の原因自体は結局定かではないままになってしまったのだけれど、それ以上にリスクがある状態を迅速に回避できたのは本当に医師の先生方含めた医療従事者のおかげだった。

ちなみにその後退院してからの体調や気分の波はやはりあって、改めてステロイド薬で体調管理することの難しさを痛感しているのだけれど、元気で自由に過ごせるのは何よりだと思う。

ステロイドの増減がある時期は気分の波も激しいので、増減の判断自体も自分自身では難しいときも多く、こういう時期はやっぱり病院や家族とよく相談したほうがいいなと再実感したし、こういうトラブルを乗り越えるといろんなことを考えるので、良い経験だったなと思う。

ちなみに患者会であった情報として、今はこうしたときに使える自己注射を処方してもらえるそうなのだけれど、それが今後必要かどうかは主治医と相談していこうかなと思う。