しさくろく

試作録、思索録、詩作録、…etc

3つ目の要素

以前、量子ビットについて書いたことがあったのだけれど、それ以来というわけでもないけれど、「重ね合わせ」思考について最近よく練習している。

例えば、雨が降って水がシトシトと滴っていたときに、雨だからジメッとしてて嫌だなぁという思いと、水音が心地よくて素敵という思いを同伴させる。

同時に考えるのは結構難しいし、本来的には事実だけをそのままに捉えるとよいのだろうけど、これはこれで良い思考練習になる。

ちなみにこうして考えると、以前も書いたように思考の軸というのはちゃんと対立軸になっているかなんてわからないもので、2つより3つ、3つより4つ考えるのが良いようにも思えてくる。

さっきの例でいうと、例えば「雨降りのときはカッパを着て帰ってた幼少期を思い出すなぁ」とか。第3の要素なら何でも良くって、雨が自分にとって良い悪いや音・湿度以外に、明るさ暗さ、人の多さ、外出のしづらさ、傘の柄、昨日までの天気、いろんな要素が思いつく。

多分だけど、言葉で列挙するのは案外難しい割に、感覚や直感としてはどれも遍く(あまねく)気づいていることだし、逆にいえば感覚や直感だけでは適当にしか捉えていないことを思考で補うことができているのだと思う。つまり誰もが自然にやっていることでもあるので、何も考えないほうが良いともいえるし、考えても良いし、どちらでもいい。

それでも、案外気づかないうちに1つの軸で何かを考えてしまっていることも多いので、まずこうして3つ目の要素を考えてみるというのは良い頭の体操になるかもしれない。

こう考えると、何ごとも捉えようによっては幸せなのだなと思うし、それでも何かへの執着をなくすのは難しいなと思う、今日このごろ。


(ところで、たまたまお題キャンペーンに書こうとしてたことに近いものがあったので、以下に一応紐付けておく。)

私がとらわれていた「しなきゃ」

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