Dvorakを勧めない話
ふと、やっぱりそうなんだ、と思える記事を見つけた。
いくつか自分の認識と違う点があるけれど、自分もDvorakを愛用しつつ他人には勧めないので、認識が違っているポイントだけ挙げておこうと思う。
ショートカットキーが使いにくくなる?
自分はCmdQwerty、CtrlQwertyという、CtrlキーやCommandキーを押下している間はQwertyになる配列を使っているので、ショートカットキーについては特に問題はない。
もちろん、DvorakをOSの機能で通常通り導入した場合はそういった凝ったことはできないので、MacならKarabiner Elements、Windowsなら例えばやまぶきRやDvorakJを使えばカスタマイズすることができる。
ただし別記事でも書いたように、CtrlキーやCommandキーを押下している間に限られるため、3Dソフト等では違和感は相当あり、自分はQwertyと併用している。
Vimが使いにくい?
これについては正直慣れもあると思うけれど、Qwertyを前提に作られたものなので当然ではあると思いつつ、実はキーバインディングを変えなくても普通に使える。
たまたまなのだけれど、方向キーの hjkl
は、Dvorakでもたまたま同様の位置(h
はl
より左、j
とk
は隣)に配置されているため、両手を使わなければならないのは玉にキズだけれど、慣れると普通に使える。(多分これはこの相対位置でなかったとしても、単純に慣れの問題だと思われる。)
ただ、やはり慣れの問題というのはそうそう解消するものではなく、自分は結局Qwertyも併用するし、Dvorakだと打ちにくいキーコンビネーションはどうしても存在する。
勧めない理由はQwertyとの併用と習得難易度
ショートカットキー等の問題は、CmdQwertyのような工夫を行ったり、最終的にQwertyと併用することで問題なく解消できるが、結局は様々な理由でQwertyと併用することになり、これが他人に勧めづらい理由となっている。
併用するということは切り替えやすくしておく必要があり、Karabiner Elements等のキーエミュレータの導入が事実上必須で、自分の使いやすいようにカスタムする必要性が出てくる。
そうすると面倒が一つ増えることになるため、これ自体を楽しめる人でなければ、なかなか勧められない。事実として、自分は仕事ではほぼQwertyしか使わない。
あとは習得難易度に対するメリットが出るかについては、もし速度面での向上を狙っているのであれば正直あまり差はでない。一方で、英字タイピングのストレスは非常に軽減されるので、長時間打鍵の快適さは格段に向上する。
英字タイピングのストレスが軽減できるのは保証できるのだけれど、自分は英字以外のアルファベットや記号(ウムラウト等)は打たないので英語以外の言語についてはどうか、わからない。
少なくともローマ字は打ちやすくはないので、ローマ字配列との共用を考えているならDvorak以外(またはDvorakJP等のカスタム配列)を検討するのが良いと思う。