しさくろく

試作録、思索録、詩作録、…etc

Niz Plum 84に電源ON/OFFボタンをつけて不具合(文鎮化)を直した話

最近、Niz Plum 84キーボードというものに惚れ込んで、中古で安く手に入れたのだけれど、いきなり不具合に見舞われた。(下記商品リンクは参考。直接的には無関係。)

その不具合というのは、Bluetooth周りでうまくペアリングができない挙げ句、F12キー (Bluetoothランプ) が光りっぱなしになったまま、何も操作できなくなるというもので *1 、いわゆる文鎮化という致命的な不具合が起こってしまった。

調べてみるとこの不具合に陥るケースはかなり多いようで、新品で購入した方はほとんどが交換対応で解決しているようだった。

結論からいえばこの問題は電源のオンオフ (あるいはバッテリーの完全放電) さえできれば解決するのだけれど、Niz Plum 84には電源ボタンはなく、本体の横にある電源ボタンのようなものは、あくまでBluetoothのオンオフスイッチでしかないため、文鎮化すると操作できなくなる。

自分は中古で買ったこともあり交換には出せないので、悩んだ挙げ句、とりあえず分解してみることに。分解は以下の記事がとてもわかりやすく、自分はギターのピックや、アイスの棒をナイフで削った自作器具を作って分解した。

dosukoi-ichibanboshi.com

開けてみたところ、記事中にもあったように電源部はシンプルなものだったので、単純に電源のマイナス側の線を切って、電源ON/OFFできるスイッチを取り付けた。

本当は100均とかの電源トグルスイッチがついているおもちゃをバラして部品に使おうと思ったのだけど、手元にちょうどいいのがなかったので、ブレッドボード上での電子工作に使うジャンパー線で代用した(繋げればON、外せばOFF)。

電源ボタンをつけるだけなので、やったことといえばキリで穴を開けたり、被覆を剥いてハンダ付けしたくらいなのだけど、このシンプルな改造で不具合はあっさり直った。

ただ、ペアリング時の微妙な挙動というのは相変わらず続くので、電源ボタンは一度付けてからというもの毎回のように利用している。もし断線したら今度はちゃんとしたボタンを取り付けたい。

そもそもなぜ最初から電源ボタンをつけなかったのだろうと疑問に思ったりするし、ボタンが全く反応して何も操作できなくなる「文鎮化」ともいえる不具合はかなり致命的なので、最新版では直っていてほしいと切に思う。

少なくとも執筆時点では同モデルの不具合はファームウェア更新をしても継続しているようで、機能的には非常に優れたキーボードだけに、こうしたバグのような根幹的な不具合で評価を落としているのはもったいない。

NiZは他のキーボードに比べてかなり機能が多く、チャイルドロックなどの複数のロック機能や、ボタンの組み合わせによって様々なカスタマイズができることから、それが逆に仇となって、トラブルシューティングの手順も複雑になっており、トラブルの原因を分かりづらくしている部分もあるのかもしれないと感じた。

自分の場合は結局分解・改造で解決したのだけれど、分解してしまうと保証対象外となるはずなので、ファームウェア更新などで今後は直るようになることを期待したい。

*1:筆者の場合はMaciOSとのペアリングがうまくいかないケースが多く、Windowsの場合はうまく使えるといった報告もあったり、有線で利用を続けているというユーザも多かった。操作できなくなる以外に、挙動がおかしくなったり一部ボタンが使えなくなるといったトラブルも報告されている様子。